
その正体は「兆し」その2?!
夫も休みの穏やかな休日。
もうすぐ、午後四時。
猫の世話とか夕飯の準備が始まる少し前の時間。
隣の部屋で、夫と息子が趣味のYouTubeを見ているのをなんとなく感じながら、パソコンに向かっていると、トントンと扉を叩く音がする。
扉の方を向くと、扉を開けたのは夫。
「蟻が出てきてるんだけど」
困ったようにいう夫。
ハァ〜??
「何?小さいやつ?1匹?」
んなわけないとは、思いつつ聞くと
「何匹も出てきてる。このあいだ出てきている反対の窓からかも」
どうやって、やるといいかな。
退治の仕方の聞きにきたらしい。
あーのーさー💢知るかよっ!
という腹立ちが湧き上がりつつ、その気持ちは抑えて
「前回は濡れたペーパータオルで…」
と説明しつつ、現場となった居間へ行くと、私の指示通りだけど、おっかなびっくりやる夫。
しかし、ぬるい。
そんなスピードでは、蟻の侵入を他にも許してしまうじゃん!
ハァ、もう!!!
「正しいかは知らないけど、小さすぎて1匹1匹は潰せないから!」
そう言いながら、濡らしてキッチンペーパーで、絨毯を擦るように掃除する感じで、蟻たちを絡め取って、ビニール袋に入れていく。
タラタラして、台所まで行かれたらどうするのよ。
だけど、なんで私なのかな。
私だって嫌なんですけど!
後ろで、手持ち無沙汰で立っている夫を感じながら、心の中で呟く。
仕方ないのはわかっているし、やろうともしてくれてた。
夫も息子も、実は虫が苦手。
こっちだって、家に入ってくる虫は嫌なんじゃい!
とは思うけど、安心して、相手に任せられない自分の負け。
我ながら、ものすごいスピードで、ブルドーザーのように絨毯を綺麗にしつつ、
どこにも当てられない怒りを、蟻殲滅に向けて動く。
そして、時間は夕方五時近く。
ようやく終わりも見えてくる。
黒い点のようなものも、動くものはない。
掃除機をかけて、殺虫剤を、塗布して、一息つく。
頭によぎった言葉はひとつも発しなかったけど、そろそろ夕飯の時間。
そう、我が家の夕飯時間は早いが、罵倒が頭の中をぐるぐるしていて、もう作るモードになれない。
どうしようか、考えていると、夫が率先して、台所に立ち始め、息子は夕飯のためにテーブルを拭き始める。
2人とも、空気読んだな。
「夕飯作り、任せていいの?」
念のため確認すると、オッケーの返事。
では出来るまで、と仕事部屋に戻る私。
気合い入れすぎたのか、少々頭痛のする頭の緊張を緩めようと、首を回したりしながら思う。
「なんで、また出た??」
イラついているからか、実はさっきから感じている頭痛も治らないw
落ち着こうと、色々考える。
今回も出入り口不明。
少数の蟻の集団が、うっかり紛れ込んできた感じ。
蟻さんには、悪いけど、見ると
「いーやーだー」
という感情しか湧かない。
小さくて大したことないのに、ワラワラワラ。
なんの目的かわかんないけど、
なんか手に持っているやつもいたけどw
小さすぎて、潰せないし
動くし、もうやだ〜!!!!
これが「兆し」というなら、なんなのよ!!
落ち着こうと、易的に考えてみるも、
ええ、罪のない虫を殲滅した上に、逆ギレでございます。
そう思いつつ、ふと、前回の蟻の侵入事件の際、「不安・恐怖」が「蟻」と読んだのだけど、と思う。
実際、大きい不安ってひとつではなくて、小さいのが、いくつか固まって大きくなるよね。
不安は、大きくなくても嫌なもの。
実際、一つの不安は大したことがない。
理屈でわかっていても、なんだろう、考えたくないと思っても、色々想像してしまう。
実際、安心できる場所に、蟻とか虫が1匹でもいると、嫌だ。
毒を持つでもないし、考えたら、何もされていないw。
でももし、もっとたくさん入ってきたら?
餌になるものを見つけて、住み着いたら
居間のここだけでなく、他の部屋や、洋服にまで侵入してきたら
もうやだ〜!!!!!
今回の自分の行動から見ると、
「不安」は、ある意味「怒り」で駆逐できるのがわかるw
でも、それだけでは「不安」は無くならないけどね。
「じゃあ、今回「不安」から湧いた「怒り」は何?」
そう改めて自分に問いかけると、では答えは
「「安心」という感覚を乱されたから。」
なるほど、私、「安心」したいんだね〜。
内心のまああのひどい罵倒という名の「うんこ」も
「なんで私を安心させてくれないのよ!自分で頑張って安心作るのってどうなのよ!」
と言っていたね。
うーむ。
蟻を「外敵・侵入者」でなく、「お友達」認定すると良いのかな?
ちょっと想像しようとしたけど、いや、ちょっと、それは嫌だw
今の私は、「蟻」を「私を脅かす敵」と認識している事実。
つまりは、「不安」を「敵」と思っている。
倒さなくては行けない、と思っている。
でも「不安」はイコール「安心」を見出すものではない。
「友達」認定はしたくないけど、違う見方にできないか、眺めてみたら??
そんな兆しからのメッセージ、だろうか?
なんか、かなり違う気がするけれどw
そんなことを考えていたら、少し、頭痛は和らいできた。
そして、夕ご飯の出来た声が聴こえる。
ふと思う。
蟻が入ってきたことを嫌だったと伝えよう。
頑張ったことも。
そして、どうしようか、悩んでいることも。
私1人で「不安」に対峙しなきゃ!と思っていたから、
頑張んなきゃ! と、思っていたから、苛立ちが増した。
消せないし、無くせないし、湧いてくる、不安。
ああ、1人で抱えるな、というメッセージだったかもしれない。
わからないけれど、そうかもね。
次対峙するときは、今日よりも軽やかに対応できることを願いつつ
夕飯に向かった、そんなとある日の夕方の話でした(^ ^)
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